なるべく物を置かずにスッキリした洗面所。そう、理想はホテルのような洗面スペース。
そんなふうに思う方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、実際はなかなか難しいですよね。なぜなら、洗面所は家族みんなが毎日何度も使う場所。
手を洗い、顔を洗い、歯を磨き、髪の毛を乾かし、メイクをします。
水は飛びちるし、髪の毛は落ちるし、近くに収納しておきたいものはたくさんありますよね。
つい、物が増えてごちゃついた状態になりがちなんです。
我が家も、以前住んでいた賃貸マンションでは、いろんな物を収納していました。
洗面台とミラーが一体になっているシステム洗面台で、ミラーが扉になっていました。
その中が収納棚になっていて、歯ブラシやスキンケア用品やコンタクト用品などを置いておけるんですね。
しかし、扉を閉めれば見えないというのは、スッキリ見えるようで実は落とし穴。
たまにしか使わないものまで増えていくという罠が仕掛けられているのです。
月に一回のホワイトニング用品、マウスウォッシュ、流さない集中トリートメント、パック等。
「本当に使っている?」と自問自答すると、「いつか使うかも、、、」という曖昧な答えが返ってくるものたち。
なんという無駄遣いでしょう。なんという無駄なスペースでしょう。
そう、それらは無くても何にも困らないのです。むしろ無駄が省けてスッキリします。
そこで家づくりでは洗面所の収納を思い切って最低限にしました。
洗面所の収納は必要最低限になるよう考える
これは洗面所に限ったことではないのですが、まず収納棚や収納スペースを確保する前にやるべきことがあります。
それは「本当に必要なものは何か」を徹底的に考えることです。
今の暮らしに絶対必要な物。家族の年齢や性格などを考慮し、皆それぞれが必要な物。
どんな暮らしがしたいかというイメージにフィットする物。
それだけを選び取り、それだけが収まるスペースがあれば良いのです。
むしろそれだけしか入らないスペースの方がいいです。収納は広ければ広いほど、不要なものが増えてしまいます。
我が家の造作洗面台は、木の台に洗面ボウルを置くタイプです。
ずっと憧れていたのですが、最初は木材部分に水が飛ぶことが不安でした。
息子は手を洗うたびに不思議なほど洗面周りをびちょびちょにしてくれます。
夫もなぜか水を勢いよく出したり、洗面用品も出したら出しっぱなしにしたりと大雑把な性格です。
「絶対すぐシミだらけになるんだろうなぁ。それも味として受け入れるしかないかなぁ。」
そんなふうに考えていました。しかし、実際に暮らしてみると全然気になりませんでした。
それは、拭き掃除がしやすいように、洗面台の上になるべく物を置かないようにしているからだと思います。
もちろん、掃除は私しかしませんが、きちんと拭くのは1日1回。あとは、気になった時だけ。
そのくらいのお手入れでも、全く問題ありません。
もし気になったとしても、天然木なのでやすることもできますし、オイルを塗って保護してあげることもできます。
天然素材ならではの強みですよね。
それから、洗面台の下には棚を作ってもらい、低い位置でもいいものはそこに収納しています。
ティッシュやフェイスタオル、ドライヤーなどです。オープン棚なので取り出しやすく片付けやすいんですよね。
コンタクトや目薬、ヘア用品などの細々したものはラタンボックスに入れてこの棚に収納しています。
洗面所での収納に悩む歯ブラシは壁掛けボックスで解決
しかし、取り出しやすさや通気性を考えると上の位置にあった方がいいものもありますよね。それは歯ブラシです。
私は竹製のブラシを使ってクレイで歯磨きをしているので、出しっぱなしでも違和感はないのですが。
息子用の歯ブラシは、良いサイズが見つけられず一般的なものを使っています。
また、夫は一般的な歯ブラシと歯磨き粉を使わないと嫌なタイプなのでプラスチック製品です。
これらの製品はどうしてもゴチャッと見えてしまいます。
なので、あまり見えないように隠しておきたいのですが、すぐに取り出したいんですよね。
そこで思いついたのが、洗面台のサイドに扉付きの棚をつけることでした。
けれども、市販のウォールシェルフは大きすぎたり鏡がついていたり扉付きのものは価格が高かったり。
入れておきたいものは歯ブラシと歯磨き粉くらい。とにかく軽くて薄くてコンパクトなものを求めていました。
何かいい棚はないかなぁ。そう考えていた時、なんと、ぴったりの贈り物をいただいたのです!
父の兄、おじさんからの贈り物です。おじさんはいつも冗談が多くて面白くて顔が真っ赤になるまで大笑いする愉快な人です。
しかし、世界を飛び回り、たくさんの人と繋がり、広い世界を見ています。
小さい頃からいつも気にかけてくれて、その時に求めていたピッタリの言葉を教えてくれたり、幸せな気持ちになれる贈り物をしてくれたりしました。
今回も、もしかして私の求めている心の声が伝わったのかな?というナイスタイミングでこのお肉。
もちろんお肉にテンションが上がったことは言うまでもありません。
父と母と一緒にそれはそれは美味しくいただきました。
しかし、お肉を美味しくいただいただけでは終わりません。
求めていたものにピッタリだったこの木箱。
骨までしゃぶる勢いで、私はこのお肉が入っていた木箱を使って棚を作りました。
それがコチラ。タオル掛けの上にまるで最初からここに取り付けてあったかのようにしっくりくるサイズ感。
洗面所の収納用に手作りした扉付きボックスの作り方
作り方はとても簡単。まずは軽く防水機能を持たせるためにオスモカラーのクリアを全体に塗りました。
そうすることで、濡れ色になり色味も周りの雰囲気とマッチしました。
そして箱の蓋部分を反対に向けて印字されていない面を表に。
また、取手代わりの紐部分が手前にくるよう上下も逆にしました。
あとは100円均一の金具を使って片側に蝶番、背面の上部に三角吊金具を取り付け、壁掛けできるボックスに仕上げました。
とても薄い板なので、金具もネジも頑丈なものより100円均一の小柄なものがちょうど良かったのです。
箱の中には、壁に貼って使えるタイプの歯ブラシホルダーをくっつけて、歯ブラシを浮かせて収納しています。
このように、自分で作ることで見た目も機能性もどちらも納得いくものが叶うのです。
まとめ
今回のdiyは材料費もほとんどかからず、作業も簡単でした。
しかし、この場所にとてもマッチするものができてすごく嬉しいです。
何よりもこの箱を(いや、お肉を)プレゼントしてくれたおじさんに感謝です。
こんなふうに、モノづくりをしていると新しいアイディアや発想がどんどん湧いてきます。
物の使い方や見え方も変えてしまうことができて、とても面白いと思います。
暮らしの中で使うものや過ごす場所。家族の年齢や体調や性格など。
何年何十年と一緒に過ごしていく中で、誰しもずっと同じままではいられないですよね。
今の暮らしにちょうどいいもの。なりたい自分や憧れる暮らしにフィットするもの。
それらを選び取り、心地よく暮らせるようにその時々で作り替えていく。
そう、家づくりはどこまでも続く楽しみなのです。
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